2013年4月4日木曜日

遺伝子検査公開の是非

遺伝子というとすべての自分の情報が入っていると思われることが多いが、実際は環境因子によるものが大きいものもある。ここで、勘違いしてはいけないのが、環境因子のものもあるが、環境因子でないものもあり、一概に遺伝子の影響度を杓子定規に規定することは出来ない。
しかもこの分野は現在非常に活発に研究されている分野であり、答えが日々変わっているという状況である。

そこで今後遺伝子検査の是非を問う場合、重要なのは、
  1. その遺伝子検査の正確性
  2. その疾病にまつわる重篤性
  3. その疾病の対処方法
である。

病気になる確率の正確性評価

 遺伝子検査が本当に正確なものであるかを明示する必要性が今後は重要になってくる。10人の検査で行ったものと10万人で行った検査で行ったものでは明らかに意味合いが違う。10人に1人で見つかった遺伝子疾患を持って根拠にはならないとはわかるが、どのレベルまで評価するのが正しいのかということ。また論文はあれどその論文一本を持って検査とするにはいかないが、では何本の論文があれば正確であるといえるのかという決まりは無い。
つまり正確な評価を下す指標が不足している。23andmeなどは独自に正確性を表示したり、各遺伝子検査会社に任されているというのが現状である。

 このあたりは、第三者機関しかも学術的にも認知された方法などが確立されれば変わってくるだろうが、現状では検査を受けた側の責任となってしまっている。

 疾病の重篤性

遺伝子検査で分かるものは、とても多岐にわたる。性格的なものから一遺伝子が重大な疾病に関与するものもある。 お酒に強い遺伝子と乳がんになる遺伝子ではその結果がもたらす影響の大きさが変わってくる。これは、遺伝子検査を受ける側でコントロールできる仕組みを作ることは可能だ。

疾病の対処方法 

 アルツハイマーのような現在の医療では治療法の無い遺伝子リスクに関して、知りたいと思うだろうか?この問題は様々な側面を持ち、人によって知りたくな い人もいるだろうし、それを受け止めて知りたい人もいるだろう。そして重篤性と対処方法を数値化して自分の受け止めたい希望のラインを設定するための指針を作るべきでなないだろうか?


今後は、遺伝子検査で分かる疾患の重篤性とその人の許諾レベルをコントロールできる仕組みが必要になってくる。遺伝子検査の公開の是非論争は、治療可能な範囲で知りたいなど、コントロールできるレベルを各自がもてるということが重要になってくるのではないか?

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